danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

架空通貨

企業城下町を舞台にしたミステリー作品ですが非常に面白かったです。 町全体が田神札に支配され、人々が翻弄されるという設定には少々無理があるのかもしれませんが、田神札という架空の通貨を題材としたアイデアは斬新であり、第一章の霧において、辛島が乗り込んだ田神町における田神亜鉛の外観の描写"太いパイプをグロテスクに身に纏った巨大な建造物"は、大変インパクトがあり、のっけから興味を引かれ、十分に堪能することができました。

架空通貨 (講談社文庫)

架空通貨 (講談社文庫)

 

読了日:2014年5月6日 著者:池井戸潤