danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

果つる底なき

池井戸潤さんのデビュー作にして江戸川乱歩賞受賞作であり、予想通り面白かったです。冒頭の坂本の一言「これは貸しだからな」が頭から離れず、どんな展開が待っているのかと、のっけから期待感が膨らみました。本書は銀行の腐敗を内部から描いたミステリー作であり、事は複数の殺人事件にまで発展し、主人公である伊木が危険を顧みず敢然と敵に立ち向かい、遂には負傷を追いながらも事件を解明していく展開には、ぐいぐい引き込まれ、読み応え十分であり、満足が行く内容でした。これで池井戸作品13作目ですが、まだまだ読んでみたいです。

果つる底なき (講談社文庫)

果つる底なき (講談社文庫)

 

読了日:2014年5月11日 著者:池井戸潤