danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

最終退行

第6章の出向辞令で蓮沼が胸の内で語った言葉『自分に嘘をつきたくない。だましだまし定年まで過ごすサラリーマン生活などもうごめんだ。俺は自分に正直に生きる。今まで、出世の事や家族のことを考え、本音もいえず、意に染まぬ仕事を続けてきた。だがそんなことはもうやめだ。続ける意味がない。』には、思わず胸が熱くなりました。自分も同感です。世の中、綺麗事だけでは生き抜けないとの反論もあるかもしれません。しかし、人間として生きていく以上、如何に真人間として生き、そして死ねるか、そんな思いに拘り、前に進んでいきたいものです。

最終退行 (小学館文庫)

最終退行 (小学館文庫)

 

 読了日:2014年6月21日 著者:池井戸潤