夢のカルテ
第一章を読み始めたときには、心温まる恋愛小説なのかと思いましたが、クライエントの夢の内容はほとんどが殺人事件であり、また、夢の中だけに、感情や苦悩が剥き出しになっているため、サスペンス性を強く感じることができました。
また、本作品は短編集でありながら、夢衣と健介の恋愛関係が各章の事件と密接に関わっているため、最終章まで一連性があり、"恋愛"と"事件の解決"の2つの観点に着目して読み進められるため、読み応えもありました。
最終章の"少女の夢"では、それまでの章よりも、スリリングさが一層増し、引き込まれました。
- 作者: 高野和明,阪上仁志
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/12/22
- メディア: 文庫
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読了日:2014年7月 日 著者:池井戸潤
これで高野和明さんの作品を全て読破しました!
いずれの作品もレベルが高く、ご紹介くださったKAKAPOさんに感謝したいと思います。
今日は久しぶりにリッチなバーボン(フォアローゼスプラチナ)を飲んで、これまでの高野作品をじっくり振り返り、感慨に耽けたいと思います。
この『フォアローゼスプラチナ』は、バーボンの中でも最上級クラスの一つとして挙げられ、円熟された落ち着きのある深い味わいのバーボンです。
最上級の高野作品を振り返るのに、相応しい一品です。