真相
本書は短編集であることから、さくさく読んで次の作品に移ろうと気楽な気持ちで読み始めましたが、その考えは大きな誤りでした。
「真相」、「18番ホール」など半端無い程の緊迫感、臨場感があり、読むスピードはいつになく速まり、頁を捲る手は止まらず、結末が待ちきれず、思わず先読みしようかと思ったほどでした。また、主人公の精神的な苦悩や葛藤を描く様は真に迫っており、かなり引きずり込まれました。
結末も必ずしもハッピーエンドではないため、そこにもどかしさや、リアリティが感じられます。
横山さんの作品はつくづく気が抜けません。
読了日:2014年12月7日 著者:池井戸潤
本書は気が抜けず重い内容でしたので、軽いビール(バドワイザー)でも飲んで、気分を調和したいと思います。