震度0
冒頭で椎野が真っ赤なスカートをはいた少女の夢と阪神大震災とが引き合いに出され、どんな展開が待ち受けているのかと否が応にも期待が高まりました。
しかし、震災と事件との関係性は薄く、若干、拍子抜けした感は否めませんでした。
ただし、不破の疾走に伴い、各課の部長が己の保身のために権謀術数を巡らす様は人の腹黒さが如実に表されており、見入ってしまいます。
不破の妻が庁舎に現れた時は、どんな落し込みが待っているのかと期待が最高潮に膨らみましたが、『64』等の他の作品と比べるとそれほどのインパクトは無かったかなと感じました。
読了日:2015年2月28日 著者:横山秀夫