自覚: 隠蔽捜査5.5
本作は『初陣』に続くスピンオフ短編集ですが、私はこの設定が結構好きです。
スピンオフ以外の作品は全て竜崎視点の描写であるため、竜崎を取巻く面々に対する関心や感情移入することがどうしてもできませんでした。
しかし、先の『初陣』と今回の『自覚』を通じて、伊丹、貝沼、畠山、野間崎らの心情が分かり、更に竜崎に対する思い等が吐露されているため、これらの面々に対する関心が高まりました。
本作では「訓練」と「人事」が面白かったです。
特に「人事」における野間崎の心情と、竜崎とのやりとりはコミカルに感じられ笑ってしまいました。
読了日:2015年4月24日 著者:今野敏