ソロモンの偽証 第I部 事件
宮部さんの作品は杉村三郎シリーズの3部作に続き、4作品目となります。
どの作品も導入から事件発生の過程までおどろおどろしく、見事に惹きこまれます。
杉村三郎シリーズでは、いずれも女性の心の悪(毒)の部分が強調される形でクライマックスが迎えられていました。
本作品においても、三宅樹里や森内教論の隣人の垣内美奈絵が、何れ劣らぬ毒気を発揮しています。
この作品の後に続く『決意』、『法廷』においても、2人が物語にどのように絡み、さらなる毒を発揮するのか、そして、クライマックスにどのように結びついていくのか、興味深いです。
読了日:2015年6月26日 著者:宮部みゆき