演じられた白い夜 (実業之日本社文庫)
近藤さんの作品は、これまで『サクリファイス』シリーズ等、15作品を読みましたが、何れも巧みな文章表現や奥深さが感じられ、唸らされ続けてきました。
ところが、本書に関しては、幾ら読み進めても心に響かず、何を主張したかったのか、最後まで分からず仕舞いでした。
なお、近藤さんがこの作品を書かれたのは、パソコンの画面も見えない程の眼病を患っていた時だったそうです。
近藤さん自ら、この作品は稚拙なところがあることを言われていますが、その後のヒット作が生まれたのも、この時の困難を乗り越えたからこそ、生まれたのだと思います。
読了日:2015年12月12日 著者:近藤史恵