danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

時生 (講談社文庫)

前作でタイムスリップものの良作を読んでいたことから、それほど期待を持たずに本書を読み始めました。

ところが、花やしきのシーンから始まる怒涛の疾走感などから、非常に読ませる作品であると感じました。

何を仕出かすか分からない拓実の言動には、未来を変えてしまいかねない危うさがあり、その未来から来た息子の時生が必死に立ち回る様を見るにつけ、ヤキモキさせられます。

東条須美子との和解や、時生が去ってゆく場面など泣かせるシーンがありました。しかし、最後の「トキオっ、花やしきで待ってるぞ」の言葉は、とりわけ胸に響きました。 

時生 (講談社文庫)

時生 (講談社文庫)

 

読了日:2016年4月17日 著者:東野圭吾

 

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