鳥人計画 (角川文庫)
本書における真犯人がまさかの楡井の彼女であった点には驚きました。しかしながら、序盤の彼女の心理描写を踏まえて犯人だと特定することはできず、若干、無理があると感じました。
振り返ってみて、伏線と思しきものが幾つか提起されてはいますが分かりにくかったです。
ただし、峰岸に手紙を書いた人物は一体誰なのか、また、警察への密告者は同一人物なのか、さらに、峰岸が楡井に殺意を抱いた動機は何だったのか等を考え込ませる点は、氏ならではの臨場感が演出され、惹きつけれられる部分でした。
総じて、楽しませてくれる作品ではあります。
読了日:2017年2月17日 著者:東野圭吾