2017-12-22 シャドウ (創元推理文庫) 落込みへのプロセスにおいて、強引さを感じる部分はあります。にも関わらず、満足感の方が上回ります。 なぜかと言えば、本書には、思わず唸るような巧緻性があったり、クライマックスが来たと思ったら、その後に真のクライマックスが用意されている等、読者を驚かせようとする著者の気概が感じられるからです。 凰介が言った「誰かに心から恨みを向けたら、それは何かのかたちできっと自分に返ってくる。だから誰も心から恨んだりしない。」は今の私に突き刺さります。推理小説でありながら、自分を見直すきっかけをも与えてくれる良作でもあります。 シャドウ (創元推理文庫) 作者: 道尾秀介 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2009/08/20 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 37回 この商品を含むブログ (74件) を見る 読了日:2017年12月19日 著者:道尾 秀介