1年前『模倣犯』を読んだものの、あまりに救いようがない内容に途中で断念しました。そのとき以来の宮部作品です。
読み始めてみると、なにやら本書も救いようのない雰囲気が感じられ、もやもやを抱えながら読み進めていました。
しかし、滋子が萩谷等のことを調査していく中で、不意に等が異能者であったことを認めた瞬間(ルビコン河を渡って対岸に立った)に、これは『模倣犯』とは違う、決して救われないものではないと確信しました。
下巻に入るにあたり、怒涛の謎解き、真相解明、そして、滋子や等が報われる瞬間に対する期待が高まります。
読了日:2018年12月1日 著者:宮部みゆき