魔球 (講談社文庫)
刺殺事件における「魔球」という謎のメッセージや、謎解きの真相に斬りこんでいく刑事の描写などを見るにつけ、次第に強烈に惹き込まれていく自分がいました。
須田武志の生き様は強烈です。母親になんとしても恩を返すという信念、恩を返す手段として野球に全てを賭ける姿は執念を感じます。
私は、真の男とは如何に我慢がきくかということを常々思っているため、須田武志の生き様に共感します。
罪の是非は別として、命を賭けて守ろうとした人がいたと語られた手記は、残された者の心に刻まれた紛れのない真実だと思います。
読了日:2017年2月4日 著者:東野圭吾