danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

加賀恭一郎シリーズ3作目における本書では、1・2作目にはなかった臨場感や疾走感、さらに、読む者の心に食い込むような圧迫感があり、かなり惹きこまれました。 六章において、薗子の部屋に、康正、加賀、容疑者(2人)の4人が集結し、それぞれの抗弁や…

眠りの森 (講談社文庫)

「卒業」と比べると惹きつけられた部分もありました。また、今回、加賀に対する見方が変わり、意外にも人間くさく人の好さが垣間見れたところに親近感を覚えました。 なお、本書の事件の真相が開示されるシーンに関して、思わず唸ってしまうような絶妙さだっ…

卒業 (講談社文庫)

加賀恭一郎シリーズの初読です。 東野氏の作品はこれまで「秘密」や「白夜行」、「幻夜」等の話題作を中心に読んでいたため、デビュー後間もない本作品は、とにかく読み辛く感じました。 しかしながら、様々な人物達の発言や行動が事件の解明に明確に繋がっ…

ブルータスの心臓―完全犯罪殺人リレー (光文社文庫)

第1章~第5章の「殺しの・・・」から始まる表題は、その章の要旨を端的に捉えているため、展開を予測しながら読み進めることができます。 また、ほどよい臨場感とスピード感を備えており、読むものを飽きさせません。 さらに、特筆すべきは、本書のクライ…