danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

2019-01-01から1年間の記事一覧

終わらざる夏 下 (集英社文庫)

異動で通勤時間がめっきり減り読了まで3ヶ月、さらに、そこから2ヶ月経っているため、うろ覚えでのレビューとなります。 偶然出くわしたやくざ者と子ども達、そのやくざ者の子ども達に対する接し方、話し掛けに心が温まりました。浅田氏が描かくやくざ者は…

終わらざる夏 上(集英社文庫)

序章の岩手の方言のやりとりでは『壬生義士伝』を思い出し、第一章の鬼熊と片岡と菊池の3人のキャラ設定では『きんぴか』を、そして、第二章の岸上等兵の語り口からは『天切り松闇語り』を思い出されます。 何れの作品とも大好きな私にとってたまらない設定…

楽園 下(文春文庫)

下巻に入る前、茜を殺害したのは両親では無いのではと睨んでいました。話のオチとして、最後に大どんでん返しによって真犯人が明らかになり、土井崎一家は報われ、新たな歩みが始まるという筋書きを想像していました。 しかし、全くの読み違いでした。考えて…