danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

疑心: 隠蔽捜査3

本作では、まさかの恋心から竜崎の判断が鈍り、あわや大失態を犯すのではと随分と冷や冷やさせられました。 なお、この恋心に捉われる様が後半まで続いたのは少々引っ張りすぎではと感じました。そのため、"婆子焼庵"のくだりからテロリストの逮捕まで、一気…

果断―隠蔽捜査〈2〉

一作目ですっかり竜崎のファンになってしまった私ですが、左遷させられた竜崎が本作においても自分らしさを貫き通せるのか、気になっていました。 事件発生に伴い、格上連中から掛けられるプレッシャーや、妻が緊急入院した事態から、弱気になり掛けた場面も…

隠蔽捜査

今野敏さんの作品を初めて読みました。この作品はシリーズものになっているみたいですね。 本書では主人公の竜崎の人となりが丁寧に描写され、そして、幼馴染である伊丹との関わりを中心とした構成となっており、事件に関わるスリリングさや犯人の心理に迫っ…

第三の時効

本書が横山作品のラスト作品となりましたが、ラストを飾るに相応しい、非常にレベルの高い作品だったと感じました。 6つの短編ともに読み手の先入観などを利用し、衝撃の結末に結び付けられる様は圧巻であり、見事の一言です。 また、強行犯捜査の3人の班…

震度0

冒頭で椎野が真っ赤なスカートをはいた少女の夢と阪神大震災とが引き合いに出され、どんな展開が待ち受けているのかと否が応にも期待が高まりました。 しかし、震災と事件との関係性は薄く、若干、拍子抜けした感は否めませんでした。 ただし、不破の疾走に…