danyromero’s diary

小説のレビューおよび、時々お酒のウンチクもアップしています。

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

宮部みゆきの作品については、これまで『ソロモンの偽証』や『誰か』、『名もなき毒』、『ペテロの葬列』、『火車』等の代表作を中心に読んできました。 何れの作品とも内容が重く、救いようがなかったり、後味が悪かったりと、読後しばらくたっても胸に重く…

火車 (新潮文庫)

喬子の生き様は強烈です。事は父親の借金苦に端を発し、恐怖の取り立てに遭い、夜逃げによる一家離散。その後、両親は誘拐され、その心労が祟って母親は早くに亡くなり、さらに父親は廃人同様となります。 それでも取り立ては終わらず、喬子にこの状況を逃れ…