danyromero’s diary

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冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

緻密で精緻な森さんの作品は、登場人物の一挙手一投足まで意識を集中して読んでいかなければ、犯人を特定するのは困難であると感じました。
クライマックスのシーンを経て、遂に犯人が明きらかになっても、、、まだ、要領を得ない自分がいました…。
最後まで明かされない動機によって、こうした現象が生じるのかなという思いもあります。しかし、残り50頁を切ってからの事件の顛末を一気怒涛に明かす犀川助教授による説明は圧巻です。
本作を踏まえ、次作の『詩的私的ジャック』をどう読んでいくべきかという楽しみへと繋がっています。
冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

冷たい密室と博士たち (講談社文庫)

 

読了日:2018年4月15日 著者:森博嗣

 

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